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記念のリング

201309/11

こんにちは くわずるです。

今日は先日「ティアラのエンゲージリング」でご紹介した
M様・K様のお母様のお話です。

M様・K様お二人のエンゲージ・マリッジリングをお渡しした後、
ある ご相談をいただきました。
お母様のお持ちのプラチナのマリッジリングをリフォームしたいとのこと。
後日、お母様も一緒に来ていただきました。

お母様のマリッジリングがこちら。
長年着けられていたため、表面の模様が消えかかっています。
毎日、大切に着けられていた証拠ですね。
お父様はあまり着けられてなかったようで、きれいなままですが…

どんなデザインにリフォームしましょうか?と尋ねたところ
曲線のリングがいい!とおっしゃいました。

ん~それは なかなか難しいのでは…
と思い、職人・大原さんに相談。
難しい顔をして説明してくれました。

「まっすぐのリングを曲線のリングにするためには
いくつか工程があります。
二つのリングを溶かして、一つの塊にする
→ローラーで棒状に伸ばす
→端と端をくっつけて丸い わっか にする
→曲線の形を削り出す
…これが なかなか大変です。

プラチナは融点(溶け出す温度)が非常に高くて
溶かすのが とても大変!特に塊!
プラチナの融点は1772℃。
金(1064℃)や銀(961 ℃)に比べると、かなり高いんです。

また、削り出して形を整えるので
削り落ちた地金が多くなってしまい もったいない…。
一つのリングを作るのに、二つのリングの地金だけでは足りないほどです。
新たに地金を足さないといけなくなってしまいます。」

と、お母様にもお話をして、
ずっと大切に着けて来られたリングを できるだけ
そのまま活かしたデザインはどうか と色々ご提案しましたが、
曲線のリングがいいという気持ちは捨てきれないご様子。

それなら!いっそのこと、曲線のリングを新たにオーダーされては?
と、思い切ってご提案しました。
お母様は、娘も嫁に行き、気持ちを新たに…
そんな記念のリングもいいかも!と賛同してくださいました。

お母様が気に入られていたのは「メビウス」
ダイヤを留めて華やかな記念のリングにしました。

内側には、お持ちだったマリッジリングに刻まれていた
お父様とお母様の大切なメッセージを
同じように刻みました。

お母様とお嬢様のK様のお二人の会話を聞きながら
仲良しだなんだなぁと、なんだか温かい気持ちになりました。

残念ながら、お渡しのときにお会いすることはできませんでしたが、
とても喜ばれていたと聞き、安心しました。
お作りしたリングも ずっと大切に着けていただければ幸いです。

今日も皆さまに ひとすくいの幸せが届きますように♪